ロメオとジュリエット
十六世紀後半に初演された恋愛悲劇は、イングランドの劇作家ウィリアム・シェークスピアによって生み出された不朽の名作である。
物語は、若く愛し合う男女の命を犠牲にして、不遜な大人たちによる無益な争いが止まると云う、何とも愚かで哀しい結末だ。
僕が最初に関わったこの物語を題材にしたバレエ作品は、ビルギット・クルベリさんが振付をされた谷桃子バレエ団の公演だった。
初めて聴く物語、初めて見る動きのシークエンスは僕のバレエ観を広げてくれた。
人を好きになっただけなのに、どうして命を落とさなければならないのか。
愛する力は、憎しみを越えることは出来ないのだろうか。
モダンバレエの巨匠モーリス・ベジャールのバレエ作品「ロミオとジュリエット」では、ダンサーたちが舞台上で声を発すると聞いた。
「戦争を止めて、恋をせよ」と。
僕らはそんな未来を創るために生きていかなければならいのではないだろうか。


